歩く F氏のスノードライブ教室(その1)
F氏のスノードライブ教室(その2)


これで完璧!

タイヤチェーンの付け方


 タイヤチェーンが重要であることはしつこいほど述べてきましたが、実際に付けたことのない人にとっては大変不安なものだと思います。ここでは、大山町に住みながら一度もチェーンを付けたことがないというたわけ者(香代子といいます)にでも簡単に付けることができるというのをご紹介したいと思います。確かに初めての時はなかなかうまくいかなっかたり、時間がかかったりするとは思いますが、手順さえ踏めば確実に装着することができます。    それでは香代子嬢によりますタイヤチェーン装着教室の始まりです。


◎まず準備 

 こんにちは。香代子といいます。今日はタイヤチェーンの付け方に挑戦します。これまで私はチェーンを付けたことがなく、大雪が降ると車に乗るのをあきらめていたのですが、今年は雪が多いとの予想もありますので、あの「スノドラ教室」の著者であるF氏の指導で一人でもチェーンがつけれるようがんばってみたいと思います。

 なんでもそうなのですが、道具をそろえることからはじまります。まずスノータイヤ、タイヤチェーンにチェーンバンド、ジャッキなどの工具などです。手袋も忘れずに用意しましょう。


◎タイヤ交換です

 道路端でか弱い女性がタイヤ交換しているとたいがいの男性諸氏が手助けしてくださると聞いたことはありますが、とりあえず自分でもできれば万全の構え(?)ですよね。ということで、スノータイヤに交換するところから始めました。

 左の写真をご覧ください。普通のタイヤとスノータイヤ(スタッドレスといわれるものです)との比較です。溝の違いがおわかりいただけますでしょうか?普通のタイヤで雪道を走るのは本当に危険です。まず冬用タイヤにしてからチェーンを巻きましょうね。

 ホイールキャップが付いている車の場合は、まずこれを外します。工具袋に先が平らになった棒が入っているはずですから(マイナスドライバーでも可)、これをホイールとキャップの隙間に差し込んで、てこの要領で外します。なお、スノータイヤをアルミホイールに付けると、融雪剤の影響で錆びたり、チェーンで傷が付いたりしますので、安い鉄製のホイールでよろしいのではないでしょうか。

 次にジャッキなるものを取り出し(車には必ず付属しているものなのだそうです)、タイヤを浮かせることになります。注意しなければいけないことは、できるだけ平坦なところでジャッキアップするということ(ジャッキが滑ったら危険です)、ジャッキをかける位置を間違えないことです。特にジャッキの位置を適当にすると、途中ではずれたりボディが曲がったりしてしまうそうですよ。

 タイヤはボルトで固定されています。このボルトをレンチという工具を使ってゆるめます。体重を使って思いきり力をかけないとゆるみませんでした。ここでチェックが入りました。ジャッキアップをしてから思いきり力をかけると、ジャッキがはずれたりするので、あらかじめボルトをゆるめてからジャッキアップするように!とのことです。ボルトを外したらタイヤを外し、スノータイヤに交換し(この作業結構タイヤが重くて大変でした)、ボルトをまず軽く締めておき、ジャッキをおろしてから力一杯締め直します。外したホイールキャップをはめ込んだらタイヤ交換はお終いです。すでにこの段階で疲れてしまったような・・・


◎チェーンを出します

 今日使用したチェーンは大昔から使われている梯子型のチェーンです。今はもっと簡単に付け外しできるものが販売されていますが、基本からということでこのオーソドックスなチェーンを使いました。

 ここで注意が必要なのはチェーンには表裏があるということ。

 左の写真にありますように、チェーンが折り曲げてある方が裏側(タイヤに付く方)です。逆に付けますと、道路が傷つくだけでなくチェーンの方もすぐに切れてしまいます。もうひとつ、チェーンがよじれたりくぐったりしていないか確認しておいてください。上の写真のように装着の前にあらかじめ路上に広げてチェックしてから実際に付けるようにしましょう。なお、チェーンは駆動輪に付けるのが常識だそうです。今日の車は前輪駆動車ですから、当然前輪に付けることになります。


◎タイヤを外して付ける方法

 チェーンの装着方法には幾通りかあります。NHK方式といってジャッキアップなどしなくても簡単に装着できる方法もあるのだそうですが、写真だけではうまく説明できませんし、コツもいりますのでごく普通の(言葉を変えると手間がかかる)方法をご紹介します。

 まずタイヤそのものを外して、チェーンを巻いてからまた付け直すという方法があります。この方法はめちゃめちゃ手間と力がいるのではっきり言っておすすめできません。ただ、タイヤ交換と同時にチェーンも付けるような場合くらいに使ってください。あと、次から説明する方法がどうしてもうまくいかない場合はやむを得ませんのでこの方法となりますね。チェーンの固定方法などは次のところをご覧ください。


◎ジャッキアップして付ける方法

 この方法は比較的簡単にできますが、手間がかかるのが欠点です。でもいちいちタイヤを外したりしませんので、前の方法に比べると段違いに楽にできます。 

 まず車をできるだけ平坦なところに停め、駆動輪をジャッキアップします。チェーンの表裏に注意しながら、タイヤに巻き付けます。チェーンをつなぐ作業がしやすいように、チェーンの端がフェンダーの隙間の広いところにくるように巻くのがコツです。チェーンにねじれがないことを確認したら両端を結合します。タイヤの裏側はとりあえず適当な長さでつないでしまいます。最近のチェーンはフックをかけるだけになっているものが多いようです。 

 次に表側を結合します。チェーンをしっかり引っ張りたるみが出ないように注意します。

 チェーンが長い場合はこの段階でできるだけ短めにつないでおきます。余ったチェーンはあとで始末することになります。

 まず、結合金具をチェーンに通し、留め具に引っかけるようにします。写真ではわかりにくいと思いますが、現物をご覧になればすぐにご理解いただけると思います。

 最終的にこのように引っかかっていれば大丈夫です。

 チェーンバンドでチェーンを固定します。チェーンにゆるみなどでないようにすることが重要です。普通のバンドの場合、きれいな五角形ができれば完璧です。なお、バンドのフックは上の写真のように外側に向かってかけます。こうしておかないと、タイヤのサイドに傷が付いたり、最悪パンクしたりすることがあるのだそうです。

 チェーンをつないだときに余った部分があったら、このフックで同時に引っかけてバラけないようにするか、針金などで結びつけておきましょう。さもないと、余ったチェーンがフェンダーの内側をたたきつけることになってしまいますよ。あとはジャッキをおろして完了です


◎下に敷いて付ける方法

 前の方法だと片方ずつジャッキアップすることが必要です。チェーン装着時には路面に雪があったり、凍結していることもあります。こんな時にはジャッキが滑ってうまくかからないことがあります。坂になっているところでも同様に危険です。このようなときに有効で、時間も早いのがこれから紹介します「あらかじめ路面にチェーンを敷いておき、その上にタイヤを乗せる」方法です。

 駆動輪の前後(どちらでもかまいませんが、雪さえなければ前に敷いた方が楽です)にチェーンを広げて敷きます。このときにチェーンの表裏と外側内側を間違えないように注意しておきましょう。これを間違えるとあとでやり直しとなってしまいます(実はF氏は一度間違えた)。

 車のタイヤをまっすぐにしておくことと、チェーンも車の幅に合わせてまっすぐ敷いておくのがコツです。

 

 そして次にゆっくりと前進(後退)してタイヤをチェーンに乗っけます。誰か同乗者がいたら誘導してもらいましょう。このときもチェーンの結合がしやすいように、はじっこがフェンダーの前側の広いところにくるように位置を調整することが必要です。ジャッキアップの時と違って車が乗っかっていますので、チェーンは動いてくれませんよ。

 あとは、ジャッキアップの時と同じようにチェーンを結合し、チェーンバンドを締めて完了!ということになります。


 いかがでしたか?私の場合、全くの初めてだったので少し手間がかかりましたが、次からはもっと手早く上手にできそうな気がします。確かにそれなりの手間がかかるのですが、それで安全性が大幅に向上するのですから、私も雪道を走るときはチェーンを使ってみようという気になってきたところです。みなさんもタイヤチェーンと仲良くしてみてはいかがですか?